求職者支援訓練について

不支給・出席率8割未満について(支給単位期間)

2013年12月2日

求職者支援訓練は必要な要件を満たした方は「職業訓練受講給付金」を受けることができます。

月額10万円と交通費です。

ですが必要な要件を満たす必要がります。主な要件としては以下の3つです。
この要件を満たせなければ「不支給」となり給付金を受けることができません。

  1. やむを得ない理由(病気やケガ等)で休んだり遅刻、早退した場合は証明書類が必要
  2. 支給単位期ごとに8割以上の出席率が必要
  3. 本人収入が8万円以下、世帯収入が25万円以下であること

やむを得ない理由で欠席した場合や、収入要件などはひと月毎に確認していきます。
全体の期間で判断するわけではなく、ひと月毎に判断していくわけです。

そのひと月ごとの期間のことを「支給単位期間」と言います。

 

支給単位期間とは

給付金を申請する場合は、ひと月毎に給付金の申請をします。この期間のことを「支給単位期間」といいます。
3ヶ月コースの訓練の場合はこの支給単位期間が3回。6ヶ月コースの場合は6回あることになります。

(例)5月14日開講、8月5日終了の3ヶ月コースの場合

例えば、5月14日開講、8月5日終了の3ヶ月コースの訓練の場合を例にします。

※初回指定来所日は6/14~6/20くらいに設定されます。以下同様

回数 期間
1回目 5/14~6/13
2回目 6/14~7/13
3回目 7/14~8/5

(例)5月14日開講、11月5日終了の6ヶ月コースの場合

回数 期間
1回目 5/14~6/13
2回目 6/14~7/13
3回目 7/14~8/13
4回目 8/14~9/13
5回目 9/14~10/13
6回目 10/14~11/5

それぞれ指定来所日(ハローワークに行く日)に支給単位期間毎の出席率や、収入などを確認していきます。

出席率8割未満の場合、給付金は支払われない

指定来所日ごとに給付金の申請と就職支援をハローワークにて行います。

給付金を受け取るには、やむを得ない理由であっても支給単位期間ごとに8割以上の出席が必要です。
8割を下回ってしまったら、たとえ病気などの理由であっても不支給となります。

休みの判断は1日もしくは0.5日で判断します。半日出席したら0.5日です。

・1日休み=1日
・1日のうち半分以上出席=0.5日

例えば1日授業が6時限あったとします。そのうち3時限以上の出席があれば0.5日なり、3時限未満は1日お休みとなります。

0.5日休みが2回あれば1日休みになり、0.5日休みが3回あれば1.5日なりますが、計算する際は2日休みになります。

実際の計算例

■例えば5月14日~6月13日の間、訓練があった日が20日だったとします。
その時の出席状況が以下の場合。

【出席状況】
・面接で2回半日休みあり
・病気で3日休み

面接は半日休みが2回あるので合計で1日。病欠が3日あるので合計で4日休みになります。
20日のうち16日出席したことになるので、16÷20=0.8。ちょうど8割になるので、この場合は支給決定となります。

■上記の他に1時間の電車遅延があったとしましょう。

その場合、電車遅延の分が追加されます。

面接と合わせ半日休みが3回あるので合計で1.5日。病欠が3日あるので合計で4.5日。小数点は切り上げになるので合計5日になります。
20日のうち15日出席したことになるので、15÷20=0.75。出席率75%となり、給付金は支払われません。(不支給)

日数が少ない場合はどうなるのか

たとえば正月休み等を挟んでいて出席日数が少ない場合はどうなるのでしょうか。
その場合も8割要件は変わりません。

出席日が12日しかない場合、10日以上の出席が必要になります。
2日の休みであれば8割以上になりますが、3日休めば8割未満となり支給されません。

やむを得ない理由でも3日休めば不支給となりますので注意が必要です。

やむを得ない理由の場合、必ず証明書類が必要

やむを得ない理由であっても、必ず証明書類が必要です。
面接に行った場合は面接証明書(相手企業からの証明)、病気やケガで休んだら病院の領収書。

全ての証明書が揃って初めてやむ得ない休みと認められます。 証明するものがないとやむを得ない休みとならないため、5分遅刻しただけでも不支給となります。

国が行う制度なのですべてに証明書が必要なのです。たとえ親が亡くなったしてもです。

やむを得ない理由については、以下のページでも詳しく書いています。
やむを得ない理由(欠席、遅刻、早退)について

さいごに

給付金を受ける要件の一つに、「全ての訓練実施日に出席していること」とあります。
たとえば、自己都合で学校を休んだり遅刻した場合、講座にすべて出席することに反しているため、給付金を受けることができません。

支給単位期間に「やむを得ない理由」以外で1回でも休んだり遅刻早退すると、不支給です。

「少し頭が痛いから休もう」
「寝坊して少し遅刻してしまった」
「旅行の予定があるから早退しよう」

・・・などはやむを得ない理由とはなりません。

求職者支援訓練の前身であった基金訓練の場合は、どういう理由であっても8割以上出席していれば支給対象となりました。そのため「8割出席していればいいんだ」という安易な考えから欠席、遅刻、早退が多かったのです。緊急に作られた暫定の制度だったため、出席に関しては甘い制度でした。

しかし、求職者支援制度はそれらを踏まえ、正当な理由がない場合は即不支給となります。一回の遅刻すら許されない厳しい制度となったのです。

さらに、2回目までは不支給だけで済みますが、3回不支給が繰り返された場合は、支払済の給付金の返還を求められる場合があります。それだけ厳しい自己管理が必要なのです。

ある意味、普通に会社に通うよりも厳しいルールかもしれません。

 

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