職業訓練を受ける目的として、「資格を取る」ことが目的の人も多いのではないでしょうか。
- 新しい仕事をするために、資格を取りたい
- 資格を取れば、就職に有利になるのではないか
- 自分には手に職がないため、資格を取りたい
「職業訓練⇒資格取得⇒希望の仕事に就く」との考えです。
決して間違いではありませんが、それが出来るのはごく一部の人に限られます。
資格をとっても就職できない? 稼げない?
「せっかく資格を取ったのに、仕事や就職に活かせない」
「たくさん資格はもっているけど、お金が稼げない」
「何年もお金や時間をかけ、難しい国家資格を取ったのに、全然稼げない」
などの方も実際には多いのが現実です。
そこで言えることは、資格を持っているだけでは就職も、お金を稼ぐこともできないということです。資格を取れればキャリアアップや収入増にもつながる、そして転職もできるということはないのです。
世の中には、資格さえあれば全てうまくいくという考え方の人が多い。
それはテレビコマーシャル等の影響も大きいのでしょう。
「誰でも簡単に資格が取れて、すぐにでも仕事に活かせます」というようなものです。
実際はそんなに甘くはありません。
実務経験が一番大切
例えば、実際にCADオペレーターの求人を見ればわかると思うのですが、未経験でも「CADの資格を持っている人を優遇」と書かれている求人はほとんどありません。
「CADで建築図面を製作した経験のある人」や「AUTO CADの経験者」といった実務経験を求める求人がほとんどです。
何度も言いますが、資格はもっているだけでは何の役にも立たないのです。
資格をとっただけでは就職につながらないのです。
では職業訓練に通うこと、そして資格をとることに意味がないのでしょうか。
そうではありません。活かせる方法ももちろんあります。
一番大切なことは、今までの経験を少しでも活かせる職業訓練に通うこと、または資格を取得することです。
今までの実務経験が活かせる職業訓練を選ぶ
実務経験+資格・・・・これが最強なのです。
資格がなくても、実務経験があれば採用される可能性は高いですが、資格だけあっても実務経験がない場合、年齢が高ければ高いほど採用される可能性は低くなります。
残念ながら職業訓練は実務経験ではありません。
職業訓練に通ったら就職できる。
資格を取ったから就職できる。
その考え方は今すぐに捨てましょう。
特に日本の場合、転職しても給料が上がるとは限りません。
転職できたとしても、企業によって求められる経験やスキルは異なるため、それまでのキャリアを転職先でうまく活かせない場合が多く、一から学ばなければならないケースが多いからです。
結局、転職するたびに給料が下がっていくという悲しい現実が待ち受けています。
特に経験のない職種や業界に転職する場合、ほとんどが給与が下がるのが現状です。
さらに、転職回数が多くなると、また辞めてしまうのではないか、転職が多いのは本人に問題があるのではないか、と考える企業も少なくありません。
今後の職業訓練選びは慎重に行う必要がありそうです。