職業訓練受講理由
職業訓練の受講を希望している理由はいろいろあるかと思います。
・就職活動がうまくいかないので職を変えるために訓練を受けたい
・仕事の幅を広げるために新しい知識(スキル)を得たい
・せっかく時間があるので、何か学びたい
・失業給付の延長や給付金がほしい
・仕事に疲れたので息抜きしたい
・仲間を作りたい
などなど・・・
いろいろな理由があって訓練を受けることを考えていると思います。
職業訓練のメリットについて
職業訓練に通うメリットはいくつかあります。
まずは、「新しいことを学ぶ機会」だということです。
今まで経験したことのない仕事に挑戦したい場合、独学では難しいこともあります。
職業訓練ではじっくりと腰を据えて「教えてもらう」ことができます。
わからないことがあれば質問もでき、訓練を受けることで今後の仕事選びの幅が広がるでしょう。
資格を取得するチャンスでもあります。訓練を受けただけで取得できる資格は少ないですが、任意で受ける場合でも、職業訓練で習ったことを資格取得に活かすことは可能でしょう。
そして、金銭的なメリットもあります。公共職業訓練の場合(条件付きですが)、失業給付を受けながら訓練に通うこともできます。通常の民間の学校であれば学費を支払う必要がありますが、職業訓練ではお金を貰いながら無料で訓練を受けることが可能です。
しかし、職業訓練は就職するための訓練であることを忘れてはいけません。最終目的はあくまで就職です。
就職するために必要なスキルを身につけるために職業訓練があるわけです。
職業訓練に通わずに就職できれば一番良いのですが、簡単に就職できるほど現在の労働市場は甘くはないのです。就職活動がうまくいかないと、次第にモチベーションも低下します。モチベーションが下がれば下がるほど、そして気持ちが焦れば焦るほど、良い結果は生まれません。そこで職業訓練という選択肢もあるわけです。就職活動が長期化するようなら、一旦就職活動から離れてみることも必要かもしれません。
職業訓練の受講定員は20人から30人程です。その中には老若男女、様々な人が集まります。職歴も、そして経験してきたことも様々です。職業訓練は会社組織ではないので、そこには上下関係も利害関係もありません。同じ志を持った仲間がいれば良い刺激になりますし、生涯に渡るパートナーにもなり得るのです。
・新しい知識を得ることができる(独学ではなく対面で教えてもらえる)
・仕事の幅が広がる
・資格取得が可能
・金銭的なメリット
・就職するための準備期間
・いろいろな人と関われる。
他にもメリットはあると思いますが、多くの場合、以上のような内容になるでしょう。
では、職業訓練を受けることで起こるデメリットはどのようなものがあるでしょうか。
職業訓練のデメリットについて
多くの方は職業訓練に通えば就職ができると思っています。さらに資格も得られると考えています。しかし現実はどうでしょうか?
職業訓練は実務経験ではありません。
企業が採用時に重要視するところは実務経験です。
新人に一から教えるより、既に仕事経験のある経験者を採用した方がメリットがあるでしょう。特に中小企業の場合は新人教育にお金をかけている余裕はありません。すぐに活躍できる人材を必要としているのです。
確かに経験不問の求人もあるでしょう。しかしそのほとんどは若い方向けです。
また訓練に通っている期間は就職活動ではブランクになります。退職してからブランクが長ければ長いほど就職活動には不利になります。その期間が1年を越すと書類選考を通ることすら難しくなります。
職業訓練を受けている期間はブランクになるのでしょうか?
なる場合もあればならない場合もあります。
その職業訓練に関係する仕事に就くのであれば、ブランクにはならないでしょう。
ですが、職業訓練を修了したにも関わらずその関連する職に就かない、あるいは就けない場合が問題です。その期間はブランクになります。意味のない期間になるのです。
例えば、建築CADの職業訓練に6ヶ月通ったとします。そして6ヶ月が無事修了し、いざ就職活動しても未経験では採用が難しく、書類選考すら通らなかったとします。既に職業訓練を修了してから3ヶ月経ちます。もう職業訓練に通い始めてから9ヶ月が過ぎています。ここで建築CADを諦めて、別の職を探したとします。探さざるおえなかったとします。そうなればトータルで9ヶ月間のブランクとなるばかりではなく、通った意味もなくなるのです。
・職業訓練は実務経験とは違う
・訓練期間中は就職活動でのブランクになってしまう
・職業訓練を受けることで目的に対して遠回りなってしまう
・思っていた内容と違った、時間の無駄だった
メリット、デメリットを上げてきましたが、決めるのはあなたです。
職業訓練を有意義にするためには、労働市場について知ることと、本当に自分の進むべき道なのかどうか再確認することが必要です。