私は今まで4つの話し方教室やコミュニケーション講座に通っていました。そして体験入学を含めれば10の教室へ通いました。
その通った理由は「あがり症」だったからです。あがり症をなんとか克服できればと思い通いました。
あわせて人と接することが苦手な「コミュ障」でもありました。
そこで私が「話し方教室」に通って良かった点や悪かった点について書いていこうと思います。
職業訓練に通う場合も参考になるかと思います。
■目次
話し方教室とは
話し方教室とはその名の通り「話し方」を主に学ぶ講座です。
話し方教室はもう何十年前からカルチャースクールとして存在しています。
日本ではスピーチはもちろんプレゼンなどの授業や教育はほとんどされていませんでした。
ですが社会にでれば否応なしに話をしなければならない時もあります。
人前での発表、プレゼン、営業、会議、雑談など。
社会に出れば人との繋がりがとても大切になりますし、その時に必要なのがコミュニケーション能力です。
多くの話し方教室ではこの「スピーチとコミュニケーション能力」を向上させるような講座を中心に行なっています。
ただ話し方がうまくなれば良いというのは、古い話し方教室のやり方です。
話し方教室とはどんなところ
話し方教室は東京・大阪・名古屋・福岡などの大都市を中心に行なっています。
コンビニのように全国各地にあるわけではありませんし、ほとんどが小規模の民間企業やNPO法人が行なっています。
多くの話し方教室が3ヶ月コースなどを設定しており、週1日や月に2回で2時間程の講座を行います。
また1回限りの集中講座を併せて行っているところもあります。
クラスについてはグループで行なったり、マンツーマンで行なうところもあります。
話し方教室の具体的な内容は3分間スピーチが中心です。受講生の前で決められているお題や自分で決めた内容を話します。
受講生はそのスピーチを聞いて、良い点や悪い点などを指摘し合います。
それ以外にも即興スピーチや1分間スピーチ、リレースピーチなどもあります。
・発声練習
・滑舌練習
・1分間のリレースピーチ
・3分間のスピーチ(2回)
上記のような流れで進んでいきます。これはどこの教室も似たような流れでした。
話し方教室ごとによる特徴
これは実際に行かないとわからないのですが、主に2種類の考え方で分かれます。
・場馴れさせることを重視している教室
・精神論を重視している教室
場馴れというのはその名の通り「場を多くこなす」ことでスピーチを慣れさせるやり方です。
精神論というのは前向きにスピーチできるような心の持ちようや考え方を中心に学ぶやり方です。
ほぼ全ての教室は両方行なうのですが、その割合が異なります。
不安や緊張のために声が震えて話すことが苦手であれば、まずは精神論で不安をなくす。
話の組み立てや準備のやり方が不得意な人は多くの場をこなしたほうが良いでしょう。
共に共通するものとして発声練習や滑舌をよくする(有名な外郎売りやニュース原稿読みなど)練習を行います。
講師について
講師によって当たりハズレが本当に大きい。
これはもうお互いのフィーリングですけど。合う合わないはどうしてもあります。
この人に学びたいと思うこともあれば、この人にはどうも熱心さを感じないなど。
私が特に感じたのが、講師であるにも関わらずまったくお手本を見せてくれないことです。
でも実際に多いのがこのパターン。講師が3分間スピーチをやることなんてまずありません。
もちろん適切な指導はしてくれますが、正しい見本というのを見せてはくれません。
講師側からすれば、毎回スピーチをやるのは大変なんでしょうけど、この点は不満です。
どういう人達が集まるのか
一番多いのが20代から40代です。50代や60代の方も多く見受けられます。男性が7割くらいでしょうか。
大学生はいますが、高校生はほとんどみかけません。私のような女性も多いので、女性の方も安心してください。
見た目は普通の人がほとんどです。
講師の方が共通して言われることですが、話し方教室に通う人は「真面目で頑張りやさんが多い」ということ。チャラ男みたいな人はあまり見かけません。
逆にいうと、真面目ゆえにネガティブでコミュ障な人達の集まりとも見れます。
発言が少ない、人の目が見れない、声が小さいなどが共通点です。
細かいことを気にしない人はそもそも話し方教室に通いたいなどとは思わないのでしょう。
コミュニケーションに自信がないと言う人でも、そういう意味ではまったく問題ないので気にしなくても大丈夫です。
同じような仲間が多いので(笑)
話し方教室に通う理由とは
最初に自己紹介をします。その際に教室に通う理由なども話すのですが、その際に一番多いのが「あがり症の克服」です。
他にも会社で大勢の前での発表を控えていたり、営業職でプレゼン能力を高めたい人や話の組み立て方を学びたいなど理由は様々。
人見知りの激しい人、異性との会話が苦手な人、対人恐怖、不安症の人、吃りの人などそれぞれに抱えている悩みは違います。
では、ここからは私が見て感じた「話し方教室のメリット・デメリット」について書いていこうと思います。
話し方教室に通うメリット
・実際に人前で話をすることができる。
・同じ悩みを共有できる
・あがり症のメカニズムを知ることができた
・客観的な指摘をしてもらえる
・理想的な話し方を理解できる
・通う前と通う後とで明らかに立ち振舞や話し方が変わる
話し方教室に通うメリットとしていくつかあげてみました。
やはり一番の魅力は、実際に人前で話す練習が出来るということです。
もちろん本を読んだりして一人で実践も出来るのですが、人前で実践するのとではわけが違います。
人のスピーチを見て、良いところや逆に気になるところも勉強になりますし、客観的な意見をもらうこともできました。
ビデオ撮影してくれる教室もあり、自分の姿を見るのはとても恥ずかしいのですがとても勉強になりました。実際に映像え自分のことを見てみると、意外と普通に話してるように見えます。
自分では身体や声は震えているのに、見てる側は案外わからないものだ、というのも新しい発見でした。
私の場合は特にあがり症で悩んでいたため、場数だけではない、そのあがり症のメカニズムを知ることができたのが良かったです。
他にも個人だけでなく複数で行なうワークもあるので、コミュニケーション能力も多少は身についたと思います。
明らかに話し方教室に通う前と後では状態は変わっていると思います。
話し方教室のデメリット
・お金がかかる
・大人数の場合はスピーチをする機会が少ない
・講師によって当たりハズレがある
・馴れ合ってしまって緊張感がなくなる
・時間が過ぎれば忘れてしまう
まずデメリットとしてはお金がかかるということです。
何十万円もかかるわけではないですが、やはりある程度の期間通う場合はお金がかかります。
後は毎回同じメンバーの前でスピーチを行なうので緊張感が徐々になくなってしまいます。
これは仕方ないことなんですが。逆に人数が多い場合はスピーチの回数が少なくなって実践できません。
最後に一番のデメリットですが、時間が過ぎてしまえば元に戻ってしまうということです。
使わなければ忘れてしまうのと一緒で、常に場馴れすることが大切です。
そういう機会が少ないと、また元に戻ってしまいます。
もちろん毎日の発声や滑舌の練習や不安を感じない練習などを行わない自分が悪いんですけど。
私の場合はそれがあるので4つも話し方教室に通いました。通うなら別な所が良いと思ったからです。
これはもう車の運転と同じですね。運転しないと次は怖くて運転しなくなる。
そうするといつの間にかペーパードライバーになってしまうと。
やはり繰り返しの練習が必要だと思います。
話し方教室の選び方
これはホームページだけ見ても実際に見に行かないとわかりません。
和気あいあいに見えるホームページであっても、実際は閑散としている教室も多いです。
多くの話し方教室で「体験入学や無料体験」を実施しています。そこに行って実際に肌で感じるしかありません。
場所も違えば年齢層も変わってきます。どういう先生なのかも見てみましょう。
個人レッスンではなくグループを希望しているのであれば人数は多いほうが良いです。
参加している生徒が5名以下なら他を当たったほうがよいでしょう。ただし多くても20名まで。15名前後がおすすめです。
あまりにも多い場合は、自分が発言する回数が少なくなります。これは実際に始まらないとわからないので事前に確認しても良いですね。
これだけだと具体的な参考にならないので、東京でおすすめするなら「セルフコンフィデンス」です。
私は極度のあがり症で、SAD(社交不安障害)という病気です。
ここの講師は病気について特に精通しており、あがりのメカニズムについて詳しく教えてもらえます。
どこの教室に行っても特にハズレというのはないと思いますので、自分のフィーリングにあった教室に通って見ればよいかと思います。
最後に
上手な人の話し方には共通するものがあります。
・自信を持って話しをしている
・態度、表情が豊か
・言葉の使い方が適切である
・声の大きさがちょうど良い。
どういう話し方が「人の心に届くのか」というのは今では頭の中ではわかっているつもりです。
(実践できるかどうかは別ですが笑)
人と上手く付きあれば楽しい。そこに必要なものは「ほどよい距離感」だと思います。べったりでもなく、離れすぎるわけでもなく。程よい距離感。
最後にあがり症で苦しんでいる方に一言。
あがり症は自分自身に意識が向いている状態です。一番意識を向けなければならないのは伝えたい内容です。どうすれば相手にわかりやすく伝えることができるのか。そこに意識を集中することです。
これは私に対しても戒めでもあります(笑)
ここまで読んで頂いてありがとうございました。少しでもお役に立てれば幸いです。